ぼくらと鬼が笑う話|鮎川ぱて

25日間、多様で豊かなすばらしい記事が続いたぱてゼミアドベントカレンダー、通称「ぱドカレ!」。メイツ(受講生)各位の本気に応えてトリはぼくがやる!と言ったもののゆっくり執筆する時間がありませんごめんなさい……。

なので横着して、現在と未来の話をいっしょくたにします!

 

 

 

メリークリスマス(現在)&ハッピーニューイヤー(近未来)&出版おめでとうございます!!!!!!!(数ヶ月以内の未来)

 

 

 

2021年、#東大ぱてゼミ こと「ボーカロイド音楽論」の内容が、1冊の書籍になります。

これまで東京大学教養学部で5年10期にわたって講義してきましたが、その内容を広く多くの人にお届けする機会がついにやってきました。

ボカロは、あらゆる人に開かれたカルチャーです。ぱてゼミがボカロ自体のその「開かれ方」に近づく日がついにやってきたということです。

同様に、リベラルアーツ=教養もまた、あらゆる人に開かれたものです。そうあるべきものです。案内するのは一介のボカロPですが、ボカロについて考え、そして楽しみながら、リベラルアーツの一端に触れてもらえる本になると思います。

 

ぱドカレには1期から10期まで、幅広い世代(ぱてゼミ内世代)の受講生が参加してくれました。ぱてゼミ各期には、その学期にしかしていない話がほぼ必ずあって、書籍はぱてゼミ最新形でもありますがそれらの総集編にもなります。どの学期に参加したメイツにとっても、新しい議論が必ずあります。「○期メイツだからこその感想」というのが可能だと思うので、刊行後、みなさんのリアクションを聞かせてもらえるのをいまから楽しみにしています。

 

2020年は、多くの人にとって、激動の年だったと思います。望まぬ変更を強いられた人も多かったでしょう。ぱてゼミもまたそうでした。完全オンライン化。しかし悪いことばかりだったわけでもなくて……というのはちょうど昨日のぱドカレで8期9期のスマ氏が語ってくれた通り。(いろいろ大変だったけどオンラインも悪いことばかりじゃないと思った - tps_blog’s diary

ぼく個人は、コロナリスクを大きく警戒して外出を制限し、自宅にこもって執筆を進める日々でした。そんな中で問われたのは次のようなことです。「ぱてゼミは、人の生きる前提が大きく変わってしまったとしても通用する議論をできているか」。

 

この特殊な2020年に書き進めたからこそ、より射程の深い本になっているはず。ぼくはそう確信していますが、実際のところは、来年、本を実際に手にとって確認してもらえたらと思います。

 

累計1200人(たぶんそれくらい)の力を借りて、5年間粒子加速器でぐるぐる回しつづけたものを世に放つわけです。なにが起こるでしょうね。初めて出会うたくさんの読者の方の反応に、ドキドキワクワクしています。このぱドカレのタイトルの「ぼくら」には、未来の読者、すなわちあなたも含まれています。

 

 

本がみなさんの前に姿を表すのはまだあと数ヶ月後。来年の話ですから鬼にバカ受けです。とりあえず年末年始にはそれはまだ存在しないので、そのあいだには力作揃いのぱドカレを読んだりしていただけたら嬉しいです。

 

もっと鬼に受けたいので、2021年のことを予言して終わりたいと思います。

 

世界の状況は、改善する。

ぱてゼミは、変わる。

 

2021年が「ぼくら」にとって笑うほど楽しい年になりますように。それでは、メリークリスマス!